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尖閣諸島を売却の地主が受けていた「政府からの恫喝」
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尖閣諸島を売却の地主が受けていた「政府からの恫喝」



http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130517-00010004-jisin-pol


女性自身 5月17日(金)0時0分配信


 国有化から8カ月。尖閣諸島沖の緊張状態が続くなかで、魚釣島や北小島、南小島の3島を国に20億5千万円で売却した栗原家は、その後どうしているのか。

 早くから栗原家に多額の借金があることを報じたジャーナリストの和仁廉夫氏は「石原前都知事の尖閣購入発言を聞き、長男の國起氏の自宅、経営していた菱 屋会館の登記などを調べて、三菱東京UFJ銀行に極度額24億5千万円もの“借金”があることを突き止めた。だから、3島の国有化は、私は栗原家救済では ないのか?そう思いました」と指摘する。

 本誌が、栗原家長男・國起氏の自宅など不動産を調べると、4月になって、極度額24億5千万円の根抵当権が解除されていることがわかった。借入金の全額 がその数字とは限らないが、売却した金で解除したことはほぼ間違いないだろう。栗原家のスポークスマンで、國起氏の弟にあたる弘行氏が事の真相を話してく れた。

「100億円以上あった借金を、兄は当時所有していたビルを100億円で売却して25億円まで借金を減らした。そして今、相続のことを考えると、借金をな くすこと自体がきわめて危険なんです。まだ兄は4千坪以上の土地を持っていますから。万一を考えると返済しちゃってどうするのかのほうが心配で、緊急に返 す必要のない金だった」

 弘行氏はここで思いがけない事実を明らかにした。当時、野田首相の支持のもと、栗原家との交渉には長浜博行官房副長官があたっていたが、それは半ば恫喝だったというのだ。

「国への売却合意は昨年9月のこと。そのころ自民党が離島国境の法案を準備していて、長浜さんらが『自民党はとんでもない法案を出しますよ』と言うんで す。それは、土地収用法の規定を使っての法案でした。自民党の法案は、有人となっていたものが、これからは無人島まで入ることになっていた。つまり、尖閣 諸島も対象となり、強制収容の可能性も出てくる。一般的には素通りしてしまうと思いますが、それは栗原家にとっては大きな問題でした」

 というのも、栗原家には土地収用法に対して苦い記憶が今もあるという。それは25年にわたる裁判の歴史でもあった。

「1961年にさいたま市(現在)の『大栄橋』という大きな陸橋を建設する計画で、たもとの父の土地、建物が引っかかり、立ち退かないという理由で強制収 容執行を受けた経験があります。25年後の1986年に補償金5,500万円で勝訴したものの、その代償はあまりにも大きかった。土地収用法の怖さという ものは経験者じゃないとわかりません。栗原家にはそれはタブーです。トラウマといってもいい」

(週刊FLASH 5月28日号)

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author:senkakujapan, category:-, 13:17
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尖閣地主一族が耐える「中国のいやがらせ」30年
  尖閣地主一族が耐える

「中国のいやがらせ」30年

http://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/flash/5139



尖閣地主一族が耐える「中国のいやがらせ」30年(今週の週刊FLASH) - 女性自身

2012年07月20日 00:00


4月16日、石原慎太郎都知事がワシントンでの講演で、まるで中国を煽るかのように、尖閣諸島のうち個人が所有する魚釣島、北小島、南小島の3島を東京都 で購入するとぶちあげた。それに対し、今月11日の日中外相会談の朝、中国の漁業監視船3隻が尖閣沖の領海内に侵入し、日本を挑発する行動に出た。


「じつは、島の所有者である栗原一族は30年以上にわたって、さまざまな手口で中国からいやがらせを受けてきたんですよ。そのため、今では自宅(さいたま市)のお屋敷はまるで要塞のようになっています」


そう語るのは20年来の知人だ。確かに自宅の周囲は高い塀で囲まれ、その塀には鋭く尖った矢や釘が並び、電線と「高圧危険」の文字が見える。監視カメラが常時作動し「録画中」の文字も。

「前所有者の古賀一族から島を譲り受けて以来、中国政府の商務部(日本の経済産業省にあたる)人間が何回も島を買いに来ました。ときにはその代理人と思し きヤクザ風の人間が『売らんかい』と凄んできたり、中国系のリゾート会社の名刺を持った人間が一緒にリゾート開発をやらないかと勧誘に来たり、とにかくわ けのわからない人間が次々と訪ねてきたそうです」(前出・知人)

中国側が350億円で買いに来たという話も、そのリゾート開発の話のときだという。業者が勝手に金を置いていってしまい警察に届けたことも。やがて断り続ける栗原一族に、陰湿ないやがらせが降りかかるようになった。

「栗原兄弟の次男である國起さんの息子さんが小学生のとき、下校中に見知らぬ男から声をかけられたことがありました。大きくなっての結婚式の際には『式を めちゃくちゃにするぞ』と脅しの電話があったとも聞きます。また、家の中に動物の死骸かと思いますが、異物を投げ込まれたこともあったそうです。脅迫電話 もたびたびで『売らないと大変なことになる』と真夜中に電話がかかってくることもありました。島を売るのを断るたびにです」(同前)

現在、栗原一族では兄弟の三男である弘行氏だけがマスコミの取材を受けるが、島の所有権を実質的に持つ次男・國起氏はけっして姿を見せない。その理由は30年以上にわたるいやがらせにあったのだ。

「いやがらせにも負けず、栗原一族はつねづね『日本を守る』と言っておられた。しかし一昨年の漁船衝突事件をきっかけに、もう個人じゃ守りきれないと思わ れたのでは。栗原さんは20年も前から、島に避難港を造り、自然を保護し、誰もが行けるようにと話しておられた。しかし、国は賃貸契約しているにもかかわ らず何もしていない。だから石原さんだったんです」(同前)

(週刊FLASH 7月31日号)


author:senkakujapan, category:雑誌, 13:10
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大気汚染は「日本が元凶」
 


  http://sankei.jp.msn.com/world/news/130207/chn13020720110006-n1.htm


【中国大気汚染】


「日本に元凶」中国ネットメディアが“責任転嫁”

2013.2.7 20:08 [中国]6日、すさまじい大気汚染でかすむ朝日=中国・北京(ロイター)


 【上海=河崎真澄】中国で深刻化している大気汚染について「日本に元凶がある」との論調が出回り始めている。中国のニュースサイトには「日本から汚染物質が飛来した」「中国で操業している日系企業の工場排気が汚染源だ」などとする論評が掲載されている。

  いずれの論評も反日的な論調で知られる評論員によるもので、飛来説を唱える中国経済網の張捷氏は「日本は原発事故後に火力発電所やゴミ焼却施設から有害な 排気が増えた」と主張。華竜網の謝偉鋒氏は「30年も前から労働力を求めて中国に工場進出してきた多数の日系企業に環境汚染の責任がある」と批判した。

 これに対し日系企業関係者は「中国の工場で環境基準や関連法規を徹底順守しているのは日系や欧米系など外資系ばかりで批判は当たらない」と反論。ネット上でも中国国内から「日本を非難する前に、自分たちの汚染源を止めろ」と冷静にみる声が上がっている。

 だが、日系企業の一部工場が大気汚染を理由に、周辺工場と合わせて地元当局から一斉に操業停止を命じられたケースがあった。尖閣問題で強硬論が渦巻くネット世論が今後、大気汚染でも日本に“責任転嫁”する可能性があり、日系企業では懸念を強めている。







http://sankei.jp.msn.com/world/news/130201/chn13020117040002-n1.htm


 
 
日系企業にも影響拡大

 中国大気汚染、操業停止も


2013.2.1 17:02 中国
 

有害物質を含む濃霧に包まれた北京の天壇公園を訪れる観光客ら=1月31日(共同)

 中国の大気汚染の影響が日系企業にも広がっている。操業停止の指示を当局から受けたり、従業員の健康を守る自衛策に追われたりしており、環境悪化は中国進出のリスクを高めている。

 北京市当局は汚染対策のため1月29日、TOTO(北九州市)など市内約100社に工場の操業停止を指示した。

  TOTOは日本の環境基準で操業していたが、市当局は一定規模の工場に一律に操業停止を指示したとみられ、31日までの3日間、水洗便器など衛生陶器の生 産工場の操業を停止した。当初は2月1日まで停止する予定だったが、1日は強風の影響などで大気汚染が改善されたため、この日の操業再開が認められた。

 市当局は今後も汚染が悪化すれば企業に生産停止を求める構え。日系企業関係者は「北京以外でも当局が生産調整を求める動きが広がる可能性がある」と警戒する。(共同)



author:senkakujapan, category:-, 19:26
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中華圏メディア、中国が“制圧”へ 台湾、香港で強まる親中色
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130326/chn13032608200002-n1.htm

 

中華圏メディア、中国が“制圧”へ


   台湾、香港で強まる親中色


2013.3.26 08:19
(1/2ページ)中国


 中国の対外宣伝工作が、最近とみに激しくなっている。中国外交の内情に詳しい消息筋によれば、尖閣問題をめぐる対外宣伝のため中国当局が昨年使った予算は80億元(約1200億円)にのぼるという。(フジサンケイビジネスアイ

 最近は日本のホテルでも、中国政府系の英字紙が無料で提供されていることがある。これも、広義の宣伝工作の一環なのかもしれない。

 中国の影響力行使は、こうした直接的なものに限らない。より間接的な手法で、中華圏のメディアや言論のあり方に大きな変化を起こしている。

 それが露骨に表れているのが台湾だ。大陸ビジネスで成功した台湾企業がメディア事業に進出し、中国当局の意を体した記事を流すようになっている。

 その主役が、製菓大手の旺旺(ワンワン)集団だ。旺旺の主力製品は日本企業から技術を学んだ菓子で、1990年代に大陸に進出。いまや大陸に100カ所以上の工場を持ち、グループ全体の従業員数は5万人を超える。

 オーナーの蔡衍明(さいえんめい)氏は、2008年に新聞やテレビ局を傘下に持つ中時集団を個人で買収。さらに翌年には香港のテレビ局も買収して中華圏におけるメディア王となった。

  蔡氏の言動は極めて中国寄りだ。昨年9月に台湾の漁船団が尖閣周辺海域に向かった際にはスポンサーとなり、漁船は「旺旺中時」の横断幕を掲げた。蔡氏が買 収したメディアの報道姿勢は親中国色を強められた。こうした動きへの反対運動が組織されると、傘下のメディアは運動のリーダーに執拗(しつよう)な個人攻 撃を加えた。

 昨年11月には、旺旺のメディア買収に批判的で「宿敵」とされてきた「りんご日報」をも買収。これによって台湾での旺旺グループ傘下の日刊紙のシェアは5割に達した(朝刊ベース)。

 旺旺はケーブルテレビ局買収にも名乗りをあげている。その動きを止めるべく、台湾では「メディア独占禁止法」制定を求める声が高まっており、関係当局が法案をとりまとめ中だ。

  オーナーによる中国への「配慮」が目立つのは台湾だけではない。中国本土との経済関係が緊密化している香港でも、中国政府に批判的なメディアは少なくなり つつある。中華圏のメディアに詳しいNHK放送文化研究所の山田賢一主任研究員は「台湾が親中派メディア膨張の“迎合型”なのに対し、香港は自主規制強化 の“遠慮型”」だと分析する。

 情報統制が厳しい中国の内情に関する報道では、さまざまな人的ネットワークが頼りだ。そこで圧倒的な強みを持つのが香港や台湾などのメディアである。

  彼らには、民主主義や人権といった価値観に立つ報道によって、チェック・アンド・バランス機能を果たしてきた面もある。共産党一党支配の中国に、決定的に 欠けている役割だ。翼賛メディアを内外で抱えても中国の安定にはつながるまいと思うが、どうだろうか。(「週刊東洋経済」副編集長 西村豪太)


author:senkakujapan, category:-, 18:55
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伝統の「遠交近攻」戦略も通じず… アフリカ「中国愛から目を覚ませ」
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/130327/chn13032703410001-n1.htm


伝統の「遠交近攻」戦略も通じず…


  アフリカ「中国愛から目を覚ませ」(3月27日)


2013.3.27 03:40
(1/2ページ)産経抄
24日、タンザニア・ダルエスサラームでキクウェテ大統領(右)と会談した中国の習近平国家主席(ロイター)


 中国で北朝鮮がほされ始めたらしい。北京発の韓国メディアによれば、習近平国家主席の就任を祝う各国首脳からの祝電で金正恩第1書記のものが4番目に紹介された。これまでの外国首脳からの祝電では常にいの一番だったのが、一気に「格下げ」になったという。

 ▼核実験強行に中国が本気で怒っていることを示したのだろう。大国ぶるのが好きな北にはお気の毒というしかない。だがそれより気になるのは、北を追い抜いて先に紹介された3つの国である。順にロシア、パキスタン、ナミビアだそうだ。

 ▼ロシアの1位は日本を牽制(けんせい)する「中露蜜月」を見せつける意味だろう。パキスタンもインドへの対抗と見ればわかる。ただアフリカのナミビアが3位というのは事実とすれば意外な気もする。ウランやダイヤモンドを産出するが、人口200万人余りの国である。

 ▼むろん中国がアフリカの国々を大事にするのは今に始まったことではない。日本や東南アジアには攻撃的に出てアフリカ諸国と親しくする。この国伝統の「遠交近攻」戦略だ。習主席もロシアに次いで今、タンザニアなどを歴訪している。

 ▼だがこの中国外交に対し、当のアフリカ内部から批判が強まっている。資源をあさるだけで何も与えないというのである。「中国への愛から目を覚ませ」というナイジェリア中央銀行総裁の英紙への寄稿もあったそうだ。最近のアフリカ優遇はその修復ねらいと見てもいい。

 ▼タンザニアの大統領は習主席の訪問を聞いて「耳を疑った」という。これまで中国とはむしろ疎遠だったからだ。まずそんな国から「落として」いくという意図がありありである。「近攻」される国からは目を離せない「遠交」だ。



author:senkakujapan, category:-, 18:50
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20年間判断を過ち日本国民をミスリードするマスコミ
この記事から20年経過した。毎日新聞の判断が間違っていたことは明らかである。にも関わらず毎日新聞はその姿勢を改めない。ここに毎日新聞の抜きがたき植民地根性がある。てはその植民地根性はどこを宗主国と仰ぐのか。曰く、支那である。曰く、米である。曰く、ロシアである。曰く、韓国である。曰く、北朝鮮である。曰く、フランスである。曰く、イギリスである。

つまり、毎日新聞は憲法前文の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」に隷属し、日本という主体を放棄しているのである。

日本が尊いのか、それとも日本国憲法が尊いのか。答えは考えるまでもない。日本国である。我らの生存にとって一番肝心な、日本が抜けている。毎日新聞が植民地根性、奴隷根性から脱せない理由である。我らは日本人として生きる。そのための自由を要求する。日本国憲法は占領基本法であって、その根本原理は憎しみと報復である。それらに支配されることは我ら日本国民にとって堕落である。人間としての堕落である。

愛と真実こそが人間を支配する最高の理念だ。その愛と真実は世界の国だけその形がある。我らの祖国日本は信頼と尊敬を基本とする国である。そのことに何故に絶対的自信と誇りを持てないのか。

日本国民としての魂を取り返す。

毎日が判断を謬り続けている原因はここだ。日本の魂を取り戻すことが現代日本の喫緊で最大の課題である。自らを卑しむところに「崇高な理想と目的」(憲法前文)など存在しない。人間としてと言うが、祖国と先人への誇りと敬いがない者に人間たるの資格はないことは洋の東西を問わぬ。

人類史の上でこれ以上ない殺戮虐殺をなしたのはソ連であり、支那であり、ポルポトである。皆社会主義の徒輩である。社会主義とは何か。唯物主義である。国家否定である。心なきイデオロギーである。我のみ尊く、他は全て間違いの不信の徒である。そんなところに人類の大道など存在せぬ。






 

[社説]ASEANに地歩得た中国−−南沙諸島問題

1992/07/23 (毎日新聞朝刊) 日本財団図書館

 二十一、二十二日マニラで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で最大の焦点になったのは、南シナ海に散在する南沙諸島の主権、開発を巡る諸問題だった。

 この問題が緊急の課題として浮上したために、今回の外相会議では、域外からのゲストである中国が、最大の主役としてスポットライトを浴びることになった。

 中国は南沙諸島に争う余地のない主権を持っているとして、領海法にその領有を明記している。だがこの諸島はベトナムがチュオンサ諸島の名で全面領有を主張、ほかにマレーシア、フィリピン、ブルネイと台湾が部分領有を主張している。

 ブルネイを除く関係諸国・地域は軍隊を送って部分的に実効支配を行っているほか、この諸島はスプラトリー諸島と呼ばれることが多いほどで、領有権が国際法上確定しているといえるかどうかは難しい。

 諸島とはいっても島と呼べるほどの広がりを持っているものは少なく、ほとんどは岩礁、環礁のたぐいである。だが、周辺海域に石油・ガス資源の埋蔵が見込まれるのと、インド洋と太平洋をつなぐルート上に位置するのとで、関係国の姿勢は強硬で、領有権で妥協する気配はない。

 周辺国だが領有を主張していないインドネシアの仲介で、これまで三回にわたって関係国が非公式協議を重ね、領有権問題を棚上げして共同開発を進めることで合意ができていた。

 ところが今年に入って、中国は領海法を制定して南沙諸島を領土に組み込み、米国企業とこの海域での海底油田探査の契約を結び、さらに軍隊を出動させて岩礁の一つに領土標識を立てるなど、一方的な行動に出て周辺諸国を緊張させている。

 こうした状況下で開かれたASEAN外相会議に、ゲストとして招かれた銭其〓・中国外相は、領有権問題を棚上げにし、当事国間で共同開発を進めるという、従来の中国政府の立場を再確認した。

 おそらく中国は領有権を放棄する気はないだろうが、共同開発を認めることで、中国がこの海域、ひいては東南アジアに利害を持っていることを、ASEAN諸国に確認させる意図があったものと思われる。

 中国は東アジアの大国ではあるが、東南アジアの国ではない。しかし今回のASEAN外相会議で、この地域に直接的利害を持つ重要関係国としての地位を認めさせることに成功した。この結果、将来必ず議題にのぼってくるはずのASEAN安保構築に、発言権を確保するきっかけをつかんだと、いえるのではないか。

 南沙諸島でのかなり強引な行動と、ASEAN外相会議での柔軟な態度の組み合わせで、中国は対東南アジア外交に大きな成果を収めたといえよう。 最近中国は急速な軍事力拡大に乗り出している。ロシアから最新鋭のスホイ27型戦闘爆撃機を導入しつつあるほか、ウクライナから新造空母を購入するとの情報も伝えられている。海軍の行動範囲拡大には極めて意欲的で、すでに西沙諸島の一部に基地を建設したとされる。アジアの軍事大国への道を着実に整えつつあるようだ。

 ASEAN諸国は、フィリピンのスビック海軍基地から年内に米軍が引き揚げることになっていることから、この地域に生じる軍事的空白に神経質になっている。マレーシアが南沙諸島の現実に合わせて、ロシアからミグ29型機を緊急購入するといわれるように、この地域には、軍備拡張に火がつきかねない危険があるのが気にかかる。

 欧州がすでに卒業したかに見える軍備拡張合戦を、アジアでこれから始める愚行を犯さぬよう、アジア人の知恵の深さが問われるところである。


author:senkakujapan, category:-, 07:26
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きょう首脳会談 「南シナ海」焦点 米の関与嫌う中国  −2010.09.23
 


きょう首脳会談 「南シナ海」焦点 米の関与嫌う中国

2010.9.23 MSN産経新聞

 ■当事国間の平和的解決を主張

 【北京=川越一】沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖で起きた中国漁船衝突事件により日中関係が悪化する中、中国の温家宝首相は23日、訪問先のニューヨークでオバマ米大統領と会談する。米国は、尖閣諸島を「日米安全保障条約の適用対象」と位置づけているうえ、中国が「核心的利益」とみなす南シナ海への関与姿勢も強めている。日、米、東南アジア諸国による対中包囲網の形成を阻みたい温首相としては、中国国内の強硬世論をにらみつつ、微妙なかじ取りを迫られそうだ。

 温首相とオバマ大統領との会談では、過小評価されている人民元相場問題や、北朝鮮、イラン問題も協議される見通し。

 会談を前に、中国外務省の姜瑜報道官は21日の定例記者会見で、東シナ海の尖閣諸島と同様、南シナ海に浮かぶ諸島や周辺海域についても、中国が「争いのない主権」を有していると強調。当事国間の友好的な協議による平和的解決を主張した。つまり、当事国ではない米国は介入するな−というシグナルである。

 今年に入って南シナ海を台湾、チベット、新疆ウイグル自治区と並ぶ、自国の領土保全などにかかわる「核心的利益」と呼ぶようになった中国にとって、目障りなのは米国の存在だ。

 米国は、クリントン国務長官が7月、ベトナムで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の閣僚会議で、「南シナ海の航行の自由は米国の国家利益だ」と発言。航行権をたてに、南シナ海への関与姿勢を打ち出した。米国の本音は、同海域で軍事活動を活発化させ、海洋権益の獲得を推し進める中国への警戒を強めることにある。

 オバマ大統領が、温首相との会談の翌24日に主宰する米・ASEAN首脳会議では、南シナ海への米国の関与強化が共同声明に盛り込まれるかが焦点となる。オバマ大統領としては、ASEAN首脳と会議をすること自体、中国への牽制(けんせい)を狙ったものだ。

 これに対し、温家宝首相は23日のオバマ大統領との会談などを通じ、南、東シナ海の領有権問題における従来からの中国の主張を繰り返しつつ、米側に“不関与”を促すものとみられる。温首相がどのようなボールを投げ込むのか、反日で沸き立つ中国国内も注視しているだけに、引き続き“弱腰”の姿勢をみせるわけにはいかない、という事情もある。


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中国、ASEMで攻勢 人権、南シナ海に抵抗 −2010.10.03
 

中国、ASEMで攻勢 人権、南シナ海に抵抗

2010.10.03  MSN産経新聞

 ブリュッセルで4、5の両日開かれるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議をめぐり、中国が水面下で攻勢を掛けている。人権や南シナ海など中国にとって敏感な問題に関して議長声明の文言修正などを要求する一方、気候変動対策の会合などの自国開催を提案、積極的な貢献もアピールしている。

 菅直人首相はASEMで、沖縄県・尖閣諸島付近で起きた中国漁船衝突事件での日本の立場を主張する考えだが、中国のしたたかな動きに翻弄される可能性もある。

 会議筋によると、中国は議長声明案にある「国際的な人権の基準と民主的な原則を守る責任」とのくだりを、単に「人権の基準を守る責任」と修正することや、「民主的社会の堅持」との文言の削除を要求した。また、海賊対策に関する部分では、原案にあった「南シナ海」が中国の要求で削除された。中国はさらに「海上の自由の確保」との表現を「海上の安全保障の確保」とすることも強く求めた。(共同)
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尖閣諸島問題「火に油注ぐ」誤報相次ぐ(上)「中国が日本側EEZにブイ」
 

尖閣諸島問題「火に油注ぐ」誤報相次ぐ(上)

「中国が日本側EEZにブイ」


楊井 人文
 | 日本報道検証機構代表・弁護士




産経新聞2013年2月22日付朝刊1面に掲載された図

産経新聞2013年2月22日付朝刊1面に掲載された図

産経新聞は2月22日付朝刊1面トップで、中国が尖閣諸島周辺海域で「海上ブイ」を設置しているとの“特報“を掲載した。その中で「設置場所は、排他的経済水域(EEZ)の境界線である『日中中間線』の日本側で、中国による構造物設置は国連海洋法条約と国内法に違反する」とした上で、中国側による尖閣周辺領空・領海侵犯が相次いでいる状況をふまえ「不当な行為がまたひとつ明らかになった」と強調していた。

しかし、産経の特報はその日の午前中のうちに誤報と判明した。

菅義偉官房長官は同日午前の会見で、海上ブイが確認された位置について「東シナ海、地理的には中間線の中国側、中国側300メートルの位置」だと説明。「国際法上特段に問題があるということではない」との見解を示した。小野寺五典防衛相も、設置場所は「日中の中間線の西側、中国側」で「日本の排他的経済水域内ではないと確認した」と説明した。この発表が虚偽だと疑うべき理由はどこにもない。(*1)

海流でブイが動いて日本側に?

ところが、産経は翌23日付朝刊の続報で、明確な訂正を行わなかった。

5面の目立たないところに「海上ブイ 中国に説明要求 官房長官『外交ルートを通じて』」という記事(見出し2段)を掲載し、日本政府がこのブイについて中国側に説明を求めていることを強調。官房長官らが設置場所について「中国側」と説明したことは報じたが、「国際法上特段に問題がない」との発言には載せなかった。代わりに匿名の政府高官に「碇(いかり)で固定されてはいるものの、ブイ自体は数百メートルの範囲で動き得る」と語らせ、これをもって「海流の状況などによってはブイの位置が日中中間線から日本側に入る可能性があることを示唆した」と報じたのだった。

まさか、「ブイ自体は数百メートルの範囲で動き得るから、日本側に入る可能性がある」という論法で、「日本側EEZ内に設置した」と報道と矛盾しなくなるとでも考えたのだろうか。仮に中国側に設置したブイが海流で日本側に入ってきたとしても、「日本側に設置した」のとは全く異なることは、いうまでもないはずだが。(*2)

【誤報レポート】「中国が日本EEZ内にブイ」 実際は中国側(GoHoo、2月23日付)

事実誤認の拡散を放置

もちろん、緊張が高まる日中中間線付近での中国の動向は、とりわけガス田開発問題以来、日本国民の重要な関心事だ。「中国側が尖閣諸島周辺海域で『海上ブイ』を設置した」という事実自体は、政府発表でも間違いではない。これをいち早く報道したことの意義を否定するものではない。他紙もベタ記事ながら、当日夕刊などで追いかけている。「中国側」であっても報じる価値はあったということだ。

そうはいっても、設置された構造物が日中中間線の日本側(日本の排他的経済水域内)か中国側かで、その意味合いは大きく異なる。日中中間線は日本側が主張し、中国側は認めていない境界だが(外務省「東シナ海における資源開発に関する我が国の法的立場」参照)、日本側だったら日中間の外交問題になること必至であった。産経は「日本側」という情報を得たから1面トップで報じたのであろう。

実際は「中国側」と判明した以上、記事全体が誤りだったわけではないにしても、重要な部分に誤りがあったといわざるを得ない。

にもかかわらず、産経は一週間以上たった今も、ニュースサイトに「中国が尖閣周辺にブイ設置 日本のEEZ」という見出しをつけた第一報を掲載したままにしている。

それどころか、27日付の「読者サービス室から」という欄で、事実関係を誤認した読者の声を紹介しているのである。

わが国の排他的経済水域内に中国が潜水艦情報などを収集するブイを設置したことを22日付で報じると「放置すれば設置を容認したことになる。回収・撤去すべきだ」(埼玉県、81歳男性)▽「すぐに撤去を。法整備が必要なら早急にすべきだ」(栃木県の70代男性)などの意見が続いています。

出典:【読者サービス室から】竹島の日、日本政府はひるむ必要ない 90歳女性、NHKに憤慨(MSN産経ニュース2013/2/27 07:37)

情報の信頼性を確認できない出所不明記事

今回の産経の”特報”記事は、情報源を全く表示していないという問題点もある。

冒頭「中国が沖縄県・尖閣諸島の周辺海域に『海上ブイ』を設置したことが21日、分かった。」で始まり、文中どこを読んでも、どのようなルートの情報で判明したのか、全く読者に手がかりを与えていない。日本のメディアが好んで使う「政府関係者によると」といった文言すら出てこない。情報源を明かせないとしても、どのような筋で取った情報なのかを文中で表示することは基本的なルールのはずである。日本経済新聞記者出身の牧野洋氏によると、こうした「出所不詳記事」は、米国では「ゴミ箱行きになる」という(『官報複合体』講談社、2012年刊)。

驚くべきことに、記事の最後に、この問題を所管している海上保安庁に取材した結果について「『担当に事実関係を確認中』と回答した。」で終わっている。まだ裏はとれていません、と自白していたことになる。

尖閣諸島問題「火に油注ぐ」誤報相次ぐ(中)「防衛相が警告射撃の方針表明」

【注】

(*1)  政府の公式発表をそんなに簡単に信用していいのか、何か裏があるのではないか、という勘ぐりの声があるかもしれないので、念のため説明しておく。安倍政権は2月5日、中国艦船によるレーダー照射事案を自ら公表するなど、中国の”不当性”を国際世論にアピールする方針を明確にしている。仮に日本の排他的経済水域内にブイが設置されたことを確認していたのであれば、中国の”不当性”をアピールする新しい証拠となり得る。あえて中国側に有利なように事実をねじ曲げてまでして発表する理由はない。そんなことが発覚したら一大スキャンダルであり、政権が危機に瀕する可能性すらある。そのようなリスクを冒してまでわざわざ情報操作する理由は見当たらない。ちなみに、中国の外交部報道官も、2月26日の会見で「関係部門が中国の管轄海域内に気象観測用に設置したものだ。何ら非難されるべきことはない」と説明している(2013年2月26日中国外交部報道官会見録)。

(*2) 産経の第一報には「ブイには多数のアンテナが備えられており、音や海中データを収集・分析することで海上自衛隊の潜水艦の動向を把握する狙いがある」と書かれている。この点、菅長官は22日の会見で「そこは把握していない。常識的には気象観測などを行うものと推測される。詳細は判明していないので中国側に説明を求めている」と答えている。産経は23日付続報でこの発言も記事にしなかった。ちなみに、読売新聞22日付夕刊は「付近の潮流や水温の情報を収集する目的があるのでは」という防衛省幹部のコメントを紹介している。

楊井 人文

日本報道検証機構代表・弁護士

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、平成20年、弁護士登録。弁護士法人ベリーベスト法律事務所所属。平成24年4月、マスコミ誤報検証・報道被害救済サイト「GoHoo」を立ち上げ、同年11月、一般社団法人日本報道検証機構を設立。

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「火に油注ぐ」誤報相次ぐ(中)「防衛相が警告射撃の方針表明」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yanaihitofumi/20130304-00023708/


 

尖閣諸島問題

「火に油注ぐ」誤報相次ぐ(中)

「防衛相が警告射撃の方針表明」



楊井 人文
 | 日本報道検証機構代表・弁護士






少しさかのぼるが、朝日新聞も尖閣諸島問題をめぐって、極めて危険な誤報を出していた。朝日は認めていないが、誤報と言ってさしつかえない。

1月15日午後1時前にニュースサイト「朝日デジタル」無料版に掲載した、「防衛相『領空侵犯、信号弾で警告』中国メディア質問に」という記事だ。同日夕刊にも「中国領空侵犯、信号弾で対応 小野寺防衛相が方針」という見出しで掲載。小野寺防衛相が15日午前の記者会見で、中国機が尖閣諸島上空の領空侵犯を行った場合、「無線での警告などに従わずに侵犯を続ければ、警告として信号弾を射撃する方針を明らかにした」と報じた。翌日朝刊の記事=写真=も同様に報じた上で「領空侵犯への対処手順を示し、中国側を牽制する狙いだ。」と発言の「狙い」を解説していた。

朝日新聞2013年1月16日付朝刊4面
朝日新聞2013年1月16日付朝刊4面

ところが、小野寺防衛相は、この日の会見で「信号弾」や「警告射撃」という表現を一切使っておらず、特定の国や事案を想定した発言も行っていなかった。「安倍首相が警告射撃の検討を指示した」という報道(産経新聞1月9日付)に関連した中国メディアの質問に対し、小野寺防衛相は、中国機による領空侵犯に限らず、領空侵犯事案に対する従来の方針は変わっていないと回答。「警告射撃はあり得るのか」と再度問われても、「我が国としても、国際的な基準に合わせて間違いのない対応を備えている」と「一般論」に逃げる回答しかしなかった。

朝日デジタルの記事は、当初「防衛相『領空侵犯、信号弾で警告』」と防衛相の発言を引用した見出しをつけ、本文も「警告として信号弾を射撃する方針を明らかにした」と書かれていた。(*3)(*4)

この記事は、朝日の中国語版サイトでも、翻訳した記事を15日昼すぎに配信。瞬く間に中国の主要ニュースサイトなどに転電され、トップニュース級の扱いとなったのである。(*5)

ところが、小野寺防衛相に質問した当の中国メディア記者が自身のミニブログ(微博=ウェイボ=、俗に中国版ツイッター)に、朝日の記事は間違っていると指摘。同日夜、マスコミ誤報検証サイト「GoHoo」が、防衛大臣会見録と照らし合わせて注意報を出した。すると、翌日夕方、中国の最大手ニュースサイト「人民網」が「日本の防衛相は中国機への警告射撃を表明せず 日本メディア報道に誤り」と題する詳細な検証記事を掲載=写真=。GoHooの注意報も引用しつつ、朝日の記事が誤報だったと断じた。小野寺防衛相も、17日のテレビ番組で警告射撃の方針表明について問われ、「一言も言っていない」と否定した。

他方、朝日は、誤報と認めなかった。その証拠に、いまだ訂正を出しておらず、問題の記事(16日付朝刊に掲載した記事と同一内容)は朝日デジタルに掲載したままだ。

【注意報】防衛相「信号弾で警告」 発言の事実なし(GoHoo、2013年1月15日付)

事実と解釈を混同させた記事

朝日の言い分はこうだろう――外国機の領空侵犯に対し、自衛隊は(1)領空外に出るよう無線警告、(2)機体を振り視覚信号を送る、(3)曳光弾による信号射撃で警告という手順を内部で定めている、「従来の方針に変わりはない」との防衛相の発言は(1)(2)の警告に従わなければ(3)の手段をとることを表明したものと解釈できる、だからその「方針」の中身を読者にわかりやすく説明したのだ――。誤報でないと抗弁するには、そう言うしかない。朝日は、この3つの手順について16日付朝刊で解説していた。

仮にそのような解釈が成り立つとしても、報道の基本原則に反している。事実と解釈を(可能な限り)混同してはならないという原則だ。

こういうと必ず、事実と解釈は完全に切り分けられるものでないとの反論が出る。たしかに、どの事実を取捨選択して報道するか、ある事実をどう意味づけ・評価するか、どう表現するかは、記者の解釈や価値判断が不可避だ。しかし、ある発言・表明があったかどうかという単純な事実とその発言の意図・意味についての解釈とを区別して報じることは、実際は容易にできるのである。

朝日の記事を誤報と断じた「人民網」の検証記事。転載されているのは朝日の中国語版記事。
朝日の記事を誤報と断じた「人民網」の検証記事。転載されているのは朝日の中国語版記事。


今回の例に即していえば、防衛相は「従来の方針に変わりはない」という発言を引用した上で、その発言についての解説を加えたいのであれば、領空侵犯に対する「従来の方針」がどういうものか説明し、警告射撃を排除しない趣旨と解釈できる、と書けばよい(そのような解釈が妥当かどうかは別である)。新聞では「警告射撃の可能性も排除しないとみられる」といった表現がよく使われる。そうすれば、防衛相自身の発言ではなく、記者の解釈ないし解説だということは読者にも伝わる。それを「警告射撃の方針を表明した」と書かれると、記者の解釈・解説とは読めず、防衛相がまさにそう言明したと受け取ってしまう。(*6)

政府高官や政治家の発言は極めて重く、どのような場で、具体的に何を言ったかが第一義的に重要な事実である。実際に何を言ったかで、政治的、社会的意味合いが全く異なる。報道機関は、政治家の命といわれる「言葉」を正確に伝える役割を担っているはずだ。

「一般論」に逃げた発言を拡大解釈

「従来の方針」の中に「警告射撃」という手段が用意されていることは事実だとしても、その具体的手段を行使することについて大臣が対外的に言明することと、そう言明しないこととの間には、大きな隔たりがある。

会見録をみればわかるとおり、小野寺防衛相は中国のメディアの質問に対し「特に今回の、例えば12月13日にあった中国の政府機による領空侵犯事案を特定するわけではなくて」と強調するなど、明らかに「一般論」に逃げていた。中国を念頭に置いた挑発的発言と受け取られないように配慮した発言であったことは間違いない。

防衛相は会見で明言しなかっただけで、発言の真意について記者がブリーフィング(公式会見とは別に行われる背景事情説明)を受けていたのではないかと推測する向きもあるかもしれない。仮にそうであっても、会見という公式の場で言ったかどうかが重要な事実で、言ってもいないことを「会見で表明した」と報じるのは誤りである。

また、本当にそのような真意であれば、防衛相の発言はもっと違ったものになったはずだし、「一言も言っていない」と否定しないのではないか。つまり、あの会見で、中国メディアの記者に対し、朝日がいう「中国をけん制する狙い」を込めて、防衛相が発言したとは考えにくい。(*7)

本来はせいぜい「防衛相、領空侵犯の従来の方針堅持を表明」といった見出ししかつかない程度のニュース性に乏しい出来事だった。それを防衛相の「一般論」を拡大解釈することで、公の場で「中国をけん制する」発言をしたかのような、センセーショナルなニュースに仕立てあげられた例である。

「日中メディアが日本の防衛大臣の発言を『拡大解釈』したことで、日中両国民の対立を扇動した。」――米国の華人向けニュースサイト「多維新聞」に掲載された「日本の防衛大臣が濡れ衣」と題する記事は、こう総括している。

【注】

(*3) 朝日デジタルの記事は、翌日「領空侵犯に信号射撃 対中国で防衛相方針」という見出しの記事に差し替えられた。16日付朝刊4面にも同じ内容の記事が掲載されたが、見出しは「『領空侵犯続くなら信号射撃』手順示し中国牽制」となっていた=写真参照=。新聞記事において、「カギかっこ」は発言の引用を意味する。防衛相があたかも「信号射撃」に言及したかのように報じた点で、朝日デジタルに最初に掲載された記事と同じ過ちを犯している。

(*4) ほかに毎日新聞と産経新聞も、この防衛相会見について「警告の一環として射撃を行う可能性に言及した」(毎日)、「必要に応じて曳光弾での警告射撃を行う方針を明らかにした」(産経)と報じたが、いずれも雑報(見出し1段のいわゆるベタ記事)だった。今回は、朝日の記事が中国メディアで引用されて多大な影響を与えたことを重視して朝日の記事に焦点を当てたが、問題点は毎日と産経の記事も共通していることを補足しておく。

(*5) 当時、実際の中国語ニュースサイトでどのように掲載されたかは、GoHooの1月15日付注意報をご覧いただきたい。

(*6) 今回のような「事実と解釈の混同型」の誤報は氷山の一角。よく日本のマスコミ報道で見かける「〜方針を明らかにした」「〜意向を示した」「〜認識を示した」という表現は、明示的に発言していない意図を記者が忖度して解釈してニュースに仕立てるときに用いられることが多い。注意が必要だ。

(*7) 小野寺防衛相は週刊朝日(2013年2月15日号)のインタビューで、信号射撃の報道について改めて問われ、「メディアが国際基準や過去の事例を調べ、独自に解釈して書いたのでしょう」と答えている。

楊井 人文

日本報道検証機構代表・弁護士

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、平成20年、弁護士登録。弁護士法人ベリーベスト法律事務所所属。平成24年4月、マスコミ誤報検証・報道被害救済サイト「GoHoo」を立ち上げ、同年11月、一般社団法人日本報道検証機構を設立

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