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「尖閣研究・高良学術調査団資料集」 について(3)
下は琉球新報、2008隼(平成20年)1月13日 日曜日の紹介記事です。

尖閣研究 高良学術調査団資料集 上下巻

国境最前線の貴重な実態

尖閣諸島文献資料編纂編著(データム.レキオス、揃い5040円)

 尖闇列島は、沖縄本島の南西約四百舛療譽轡奮い飽銘屬垢襦この海域は明治期から昭和初期にかけてカツオ漁業がさかんで、近年では海底の天然ガス資源の開発問題で国際的にも注目されている。ところが、一九五〇年代から六〇年代にかけて通算五回にわたる先駆的な学術調査が地元の沖縄で実施された事実は、一般にあまり知られていない。

 戦後まもない五〇年、琉大農学部の高良鉄夫氏が単独で魚釣島を踏査したことに始まり、さらに五二年、五三年、六三年、六八年と調査団が組織された。教員、学生、琉球政府や気象庁の職員、警察官、ジャーナリストなど延べ四十三人が参加した。

 彼らは食杜や燃料の確保、募金集めにも奔走しながら、さまざまな困難を乗り越えて調査を実施したのである。こうした経緯をまとめた大冊の資料集が発刊されるのは、今回が初めてである。参加者の若々しい情熱とエネルギーに満ちあふれたこの本は、読者に忘れがたい印象と感銘を与える。

 「海鳥の楽園」といわれる無人島に上陸した一行は、カツオドリやセグロアジサシの大群にまず驚かされた。危険な岩場をよじ登ってヘビを捕獲したり、ヤプ蚊の大群に襲撃されるなど、まさにアドベンチャー・ワールドだ。魚釣島、南小島、北小島では珍しい動植物を調査し、絶滅にひんした国の天然記念物アホウドリの生息を南小島で確認したのも貴重な成果である。

 動植物、海洋気象、水質など自然科学の学術論文や写真、さらに新聞記事や追想録、座談会などのデータも豊富に収録されており、本書の興味は尽きない。

 なお、尖閣海域では六〇年ごろから台湾漁船の「不法操業」が頻発したため、法務省入国管理局・琉球政府による取り締まりが強化された。この間題は、まさに「国境」の最前線の実態であり、当事者でなければ記せない貴重な証言が、本書の価値をいっそう高めている。

 東シナ海の島しょ研究の歴史に残る資料集といえよう。編集発刊に尽力された方々に深く敬意を表する次第である。
 (真栄平房昭・神戸女学院大学教授)
author:senkakujapan, category:尖閣諸島の自然, 09:18
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